ssb【000】少なめ?大盛り?普通盛り?
公開日:
:
最終更新日:2014/05/24
小さなお店のバイブル 集客・開業・開店, 番外編, 飲食店のこととか
こんにちは!伊藤です。
先日行ったオムレツ専門店の工夫にはちょっと感心してしまいました。
繁盛している店は何かしら工夫をしているものですね。
入口に食品サンプルの見本が置いてあるのは良くある光景ですが
そのお店では
「少なめ」
「普通盛り」
「大盛り」
の大きさ見本のサンプルが置いてあります。
そしてこう書いてあります。
「うちのは量が多いです」※意訳
実際「少なめ」が→普通の店舗より「多め」
そして価格は少し高め。
お客さんはこの表示を見て混乱します。
「少なめ」と書いてあるのに実際は「多い」
そして価格は少し高いけれど
量が多いから
良く分からないけど納得させられてしまう。
いや~実際私も良く分からない。
混乱してしまいます。
何が分からないかというと
この価格設定が高いのか?安いのか?ということ。
理由は
・実際には「多い」のにメニュー上は「少ない」と書いてあって混乱する
・他のお店と量が根本的に違うので単純に価格を比較できない
といったところでしょうか。
これはとても優れた戦術と言えるでしょう。
飲食店が利益を増やす方法はいくつかありますが
そのうちのひとつに
「客単価を上げる」
というのがあります。
通常客単価を上げようと思ったら
追加1品とかドリンク、セットで単価を上げようとします。
この「大盛り」戦術の場合には
「少なめ」=「大盛り」ですから
ベースが高い訳です。
つまり、いきなり大盛りの価格で売っていて
お客さんはそれ以下を選択できないようになっています。
しかも「大盛り」とは表示されておらず「少なめ」となっているために
お客さんが「大盛り」を頼んでいる事に気がつかないわけです。
追加で1品とる必要もなく
客単価を根本的にベースアップできているのです!
「あわせてお飲み物はいかがですか?」
なんて声掛けする必要もなく
単価が自動的に普通のお店より高くなっているんです。
これってものすごくないですか?
そして繁盛店のすばらしいところは
全体的に優れているという事です。
料理は美味しい、雰囲気もいい、接客もいい、再来店を即す工夫をしている、メニューが豊富。
集客は色々な要素のかけ算だと思います。
どれか一つでも悪い評価があれば全体としての評価も極端に下がります。
どれか一つの評価が0ならすべてをかけ算すると全体の評価も0です。
例えば接客が極端に悪ければ、
例え料理が美味しくても
お客さんは2度とそのお店には来てくれません。
厳しいですね。
そして総合的な評価が高いから
このお店はいきなり高い価格を提示しても
お客さんが来てくれる。
という部分もやはりあるでしょう。
結局は価格以上の価値を提供できていれば
お客さんは納得してお金を払ってくれるという事。
「大盛り」を売りにするお店は昔から多いですが
このお店はさらに「こざかしい」くらいのテクニックを使っていますね。
しかし「大盛り」戦術自体は昔からあり
非常に有効な方法だと思います。
なにより「少ない」場合より「多い」場合の方が
お客さんが満足してくれる確率は高いでしょう。
「大盛り」戦術もどのお店にも有効とはいえません。
お店のコンセプトや客層によっては
あまりうまくいかない場合もあるでしょう。
あなたのお店のコンセプトや客層を考えた上で
参考にしてみて下さいね。
それではまた。
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